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雪の浅草

久し振りの雪だった。東京では、この程度の雪でもけっこう大騒ぎだ。
子供の頃から雪は好きだったし、若い頃は、わざわざ寒くて雪深い地方に好んで旅した。
しかし、齢をとると日常生活にこたえるから困る。
でも雪の東京は、日頃の風景と一変してなかなか美しい。
私は、高層ビルが林立する風景は見ているだけで胸苦しさを覚え、好きになれない。
それが雪のなかで見るビル群は、霞がかかったように時折現れたり消えたりと、
幻想的な時さえある。
下町の込み合った風景でさえ、総てを隠して美しい。
日本には、昔から良い言葉がある。「雪・月・花」しかり
「夜目・遠目・笠の内」は女性だけでなく、今の東京風景にも当てはまる。
今宵は雪見酒と楽しみにしていたら、早くも雨になってしまった。
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by photofujii | 2015-01-30 17:31 | 2015年 | Comments(0)

冬の時代の子供たち

今年も受験シーズンが来た。
幼稚園から大学まで、子供も親も運命の神の微笑みを心待ちにしている。
その姿を見ながらいつも思うのだが、受験できるというその環境までたどりつけない子供、
自分だけで必死に生活と戦いながら受験する若者もいる。
見ているだけではわからないなあと思う。
ベースアップだ株高だと世の中沸いているが、
一方で、日本の子供の6人に1人が経済的困窮のなかで暮らしている。
飽食の時代に1日の食費が300円という子もいる。
せっかく進学しても、経済的な理由でやめてゆく若者。
精神的にも肉体的にもきつい毎日なのだ。生存さえ確認できなくなった子もいる。
子供たちにとっては、冬の時代を生きているようなものだ。
私も母子家庭だったが、我々の子供時代はこんなにぎすぎすとした世の中ではなかった。
だから、なんとか生きてこられたのだが、今だったら私もどうなっていたかわからない。
ともあれ、受験生には心からエールを送りたい。
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by photofujii | 2015-01-23 21:02 | 2015年 | Comments(0)

演歌の聞こえる町

下町の商店街や地方の町でアーケード街を歩いていると、
風に乗って演歌が流れてくることが良くある。若い頃には気にもとめなかった。
もっぱらジャズとブルースとカントリーばかりだったのだが、
この頃は町で演歌が流れてくると、ふと足を止める。
演歌を受け付けなかったのは、涙・別れ・純愛・苦労の連続がこれでもか
これでもかと続き、「私がこんなに不幸で悲しい思いをしているのに、
どうしてあんたは一緒に泣いてくれないの」と強要されているみたいで不愉快になり、
うんざりさせられいやだった。
しかし齢と共にこの頃、こぶしをきかせ哀調をおびたメロディー、
良くも悪くも日本人の心の底に染み入る歌詞、演歌も聞かせるなあと思うようになった。
私が知っているだけでも、演歌で楽しませてくれる古くから健在のレコード店が、
小岩・浅草・東十条とある。どこも元気な下町商店街、たまには歌手の実演もある。
私には歌の知識はないが、
どこの国にも、庶民の心の深いところに根をおろしたメロディーがあるように思う。
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by photofujii | 2015-01-16 20:36 | 2015年 | Comments(0)

仮想現実と仮装社会

新年の町を歩いた。
初詣では長蛇の列、飲食店からお菓子の店までどこも行列。
日頃忙しく絶えず動いているのに、ここではじっと静かに我慢で並ぶ。
日本人が急に気長になったようで、どうも不思議だ。
私の友人にも、行列を見ると並んでから何を売っているのですかと前の人に聞くのがいる。
生きている実感がうす味になれば、人生の味を強くしたい。
今は、不幸なことまでお祭り騒ぎにしてしまう。
なにをやるにも上の空という感じが強い。毎日の生活が仮装行列をしているようだ。
世の中バーチャル・リアリティーという文字が充満しているが、
仮想と現実の区別がなくなってしまうような世界にどんどん迷い込んでゆく。
去年の暮れ、近くの池でボケッと立っていると白鷺がフワッと舞い降り、
水面の一点を見つめてジッと動かない。
もちろん、白鷺にとっては餌場で生きる為に来たのだが、その姿は哲人のように見えた。
それから数日して、大森の古い百貨店の上から思いもかけず夕暮れの富士山を発見。
日が落ちるまで眺めていた。
目の前におきる現実の風景は心に染み入る。
バーチャル世界が進むと、人間の死生観まで変えてしまうだろう。
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by photofujii | 2015-01-09 15:37 | 2015年 | Comments(0)

我が町で初詣を

去年の年末は、久し振りに連日東京の町を歩いた。
多摩川を渡った川崎から蒲田・大森・原宿・銀座・浅草・立石とまあこんなところだ。
そして、いつもの年末となにか違うなあと思った。
どこがと云われると困るのだが、師走や年の暮れという感じがしないのだ。
町中の人が皆、何かに向かって突進・突撃しているような姿に見えた。
考えてみれば、年末ばかりではない。
近頃の日常生活の姿がすでにそうだったのだと思う。
さて新年である。
有名な神社に初詣でも良いが、卒倒するような人出だ。
それよりも今年は、自分の住む町の小さな神社・氏神さまへ
ゆっくりと御参りしたらどうだろう。
これが正解のように私には思えるのだが。
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by photofujii | 2015-01-02 15:23 | 2015年 | Comments(0)