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しあわせの構図

去年の初秋、東京の西郊の町を歩いた。
長い坂道を登りきって、ふと路地の奥を見ると、小さなアパートに「しあわせ荘」という看板が掛っていた。
それは名刺のように小さく見えた。
私はなんともいえず気持が和らぐのを感じ、思わず足を止めて見入ってしまった。
このアパートに住む人のしあわせを願って、大家さんはこの名前に思いを込めて決めた。
私にはそう思えた。
それから今日までの半年の間、私の頭の隅にずっと「しあわせ」の4文字があった。
カメラを持って出ると無意識に日常生活のなかで、そんな構図を目線の先にさがしていた。
結局、こんな月並みなものしか撮れなかった。
しあわせとは月並みの平穏が良いのだなど、下手な言い訳ですが。
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by photofujii | 2013-03-29 18:12 | Comments(7)

花は上野

今年の都心の桜はあっという間に満開となり、疾風のように去っていった。
そんな気がする。
子供の頃から、上野の山は私の遊び場だった。
動物園やドングリ拾いの行き帰り、今まで
どれだけ満開の桜を見たことだろう。
だから、私にとっての花見は上野の山。

考えてみると花見客の姿は、その時代の社会の有り様、雰囲気を良く現していると思う。
まだまだ世の中が穏やかだった頃、バブル絶頂期、バブルが終わった宴の後、
そして、東北大震災の春と、おどろくほど写真は雄弁にそれを語っているのに気がついた。
そして、今年の上野の山では。
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30年前
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バブル絶頂期
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バブルが終わって
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東北大震災の年
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by photofujii | 2013-03-24 18:24 | Comments(2)

 スカイツリーを見上げる町

久し振りにスカイツリーの町、押上、業平」と周辺の町を歩いてみた。
ひと頃、TVや新聞で話題にならない日はなかったし、地元の期待も日に日に高まった。
完成すると足下の様子は見事なほど一変し、休日の賑わいは凄い。
しかし、観光客の足は予想とは多少違ったようで、人の流れは一極集中のように私には見える。
真下にある駅を出て通りを渡った横丁や、路地の風景、
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日常はほとんど変わりないようだ。
この土地に馴染みがある私には、気持が落ち着ける所でもある。
それでも、古い街並みが続くこの町はこれから少しずつ生まれ変わって行くだろう。
数年後のこの町の姿はどうなっているだろう。
完成前の町
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by photofujii | 2013-03-19 16:36 | Comments(2)

 東京が水の都だった頃

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子供の頃、東京は縦横に運河や掘割が流れていた。
東京オリンピックの開催決定で沸き上り、町の風景も一変した。
高速道路の建設や道の拡張工事で多くの流れはあっという間に埋め立てられて姿を消し、
川や大通りの上にまで道路が走った。
今でも懐かしく覚えている水辺の記憶がある。
佃島の渡し船と銀座の水上バス、木場の貯木場だ。
それら総てに隅田川の流れが寄り添い、その情景がそこに住む人の心に潤いを与えていた。
東京の日常生活のなかにあった小さな詩のような水辺の情景が過去のものとなって久しい。
今、すべてがそこにない。

佃島〈中央区〉
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銀座〈中央区〉
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木場〈江東区〉
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by photofujii | 2013-03-16 12:49 | Comments(5)

 55年前・・

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この4点の写真は私が人生で初め手にしたカメラで撮った東京の風景だ。

55年前ふるさと浅草の松屋デパート屋上から眼下の町をほぼ360度の視角で撮ったものと
対岸からの隅田川と浅草の夜景だ。
遠く荒川の土手、発電所のお化け煙突、銀座まで見える。
大きな建物は無く浅草寺の再建中の本堂が目立つだけで、戦争から復興途上の色合いが濃い。

その時の私の思いとは離れて、今は貴重な記録だ。
写真を<撮る意味、残す意味>を改めて強く感じる。
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by photofujii | 2013-03-14 14:31 | Comments(0)

ブログ開設 東京漫歩景

「東京漫歩景」

写真を撮ることを生業にして、あっという間に永い時が過ぎてしまった。
もうぼちぼち楽しむ写真にしたい。
そう思ったとき東京を撮ろうと決めた。
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生まれ育ったこの町で、そこに住む人々の喜怒哀楽を撮りたい。
そのことで、自分や家族、ふるくからの友人知人のことを、もう一度考える機会にしたい。
それが、今の日本の姿をみることにも繋がると思う。
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by photofujii | 2013-03-14 11:34 | Comments(6)