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仮想現実と仮装社会

新年の町を歩いた。
初詣では長蛇の列、飲食店からお菓子の店までどこも行列。
日頃忙しく絶えず動いているのに、ここではじっと静かに我慢で並ぶ。
日本人が急に気長になったようで、どうも不思議だ。
私の友人にも、行列を見ると並んでから何を売っているのですかと前の人に聞くのがいる。
生きている実感がうす味になれば、人生の味を強くしたい。
今は、不幸なことまでお祭り騒ぎにしてしまう。
なにをやるにも上の空という感じが強い。毎日の生活が仮装行列をしているようだ。
世の中バーチャル・リアリティーという文字が充満しているが、
仮想と現実の区別がなくなってしまうような世界にどんどん迷い込んでゆく。
去年の暮れ、近くの池でボケッと立っていると白鷺がフワッと舞い降り、
水面の一点を見つめてジッと動かない。
もちろん、白鷺にとっては餌場で生きる為に来たのだが、その姿は哲人のように見えた。
それから数日して、大森の古い百貨店の上から思いもかけず夕暮れの富士山を発見。
日が落ちるまで眺めていた。
目の前におきる現実の風景は心に染み入る。
バーチャル世界が進むと、人間の死生観まで変えてしまうだろう。
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by photofujii | 2015-01-09 15:37 | 2015年
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